15年ぶり!の学生アリスシリーズ。新本格第一世代の本気の一作を読むのは久しぶりということで、姿勢を正して読んだが……。
よく言えば古風な、悪く言えば古臭い感じで、物語りに、のめりこめなかった。舞台となるのは新興宗教団体の「城」。宗教団体を題材にするのであれば、そこにはどこかしら「狂気」があるべきだと思うのだけれど、それは表現されておらず、登場人物たちの関係は仲良しサークルの域を出ていない。肝心のトリックやロジックも感心するほどのものでもない。ファンにとっては、ついに新作が読めたという意味で嬉しいのかもしれないが、この一冊だけで評価するのならば、特に見るべき点の無い凡作であると思う。